小 山 雲 涯 (Ungai Koyama) 長野県出身 1942年生(本名:駿二)
明治大学卒業
書道同文会会員・更幽会常任理事
埼玉県の蕨市で活躍する小山雲涯は、大学時代に遠縁の村田竹高ノ師事し、10年後
転勤で中断して平成6年から13年まで、晋唐書とかなは典型美の高野切れ1種から3種、
寸松庵色紙など追求し、師の没後は独立独歩で ”テクニックなど策におぼれず自然体
の作品をと願っている” と、方向は明確だ。書道同文会の名誉会長鈴木静村の高邁な
文人的境地は、雲涯風に悠々と書作の姿勢を駆り立て、漢字、かな交じりと領域は広
い。
2013年10月の書道同文会会員展は「以露半二・・・」で、変体がなは狂草の動き
とかなの柔和でほぐれた温かい気風でゆったり動き、行は自然体で蛇行の美しさに瀟
洒な飄逸美を表す。筆の動きが四方に舞うのが見所だ。
(「2014書作品年鑑」小野寺啓治 主筆・監修 萱原書房 )